近頃、生活保護制度を受ける方に対して風当りが非常に厳しくなってきております。

生活保護というのはそもそも、働きたくても働けない方や、生活に困窮している方を助けるためにできた制度です。

ですから、働ける状態であるにもかかわらず、生活保護を受けるということは当然ありえないことです。

しかし、何年か前から働ける状態であるのに嘘の情報を伝え生活保護制度を受けている方がいることが判明してきております。  

だから、最近は生活保護申請を受けるのが厳しくなっているということです。

ですが、本当に困っている方はいるわけですから、そのような方の手助けをしなければいけません。

そのとき制度を受けている方が疑問に思うことが、「生活保護を支給されていると貯金はしてはいけないのか」ということです。

今後は、生活保護費が削減されると予想されておりますから、気になる点だと思います。

では、今回は、生活保護支給者の貯金について説明していきたいと思います。

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生活保護者でも貯金や資産をもつことは可能なのか

生活保護者の貯金についてですが、結論からいいますと、上限はありますが、貯金や資産を持つことは可能です。

小さいお子様がいる家庭では、子供の将来の学費のために、毎月節約しながら貯金をしているという事例があります。

また、ある高齢者は自分が死んだときにお墓を買うためのお金を貯金するという方もいます。

ですので、貯金があると「生活保護費が削減される」と思われている方は大きな間違いです。

貯金をしてもいい理由としましては、生活保護制度自体が貯金を認めており、「生活保護費を毎月積立し、将来に備えなさい」と問いかけをしているからです。

貯金の条件や上限は?

貯金ができるということはお分かりいただけたかと思います。

ですが、その上でも貯金の条件や上限というのがありますので説明していきたいと思います。

条件、上限とは

  • 生活保護の目的にかなう貯金であれば可能
  • 不安だから貯金をしているということは認められない
  • 貯金をしている理由をケースワーカーに伝えておかないといけない
  • 生活保護費の6ヶ月以内の金額まで貯金が可能

上記のようなことがあげられます。

生活保護の目的にかなう貯金とは?

まず、生活保護の目的にかなう貯金ですが、生活保護の制度ははじめにも説明したとおり困窮している状態の手助けをするための制度です。

そのため、使い道は自由だと言っても節約をして普段の生活が不健康になっては意味がありません。

ですから、目的もなく貯金することは認められておりません。

また、不安だからという理由も目的のある貯金とは言えませんので認められない可能性が高いです。

ケースワーカーに使い道や金額を伝える

次に、ケースワーカーに伝えるということについてですが、ケースワーカーには必ず貯金の使い道と、貯金額を伝えておくようにしましょう。

黙って貯金をしていた場合にみつかってしまうと、「届出義務違反」で生活保護の返還を要求される場合があります。

そうなっては困ると思いますので、しっかり伝えておきましょう。

タンス貯金はしていいの?

また、保護費を全額つかわない月もあると思います。

その場合、タンス預金として現金でもっている方もおられますが、やりくりをして残ったお金は残ったお金についての説明ができますので、銀行に預けておいても大丈夫ですので、現金ではなく、銀行に預けておいたほうがいいでしょう。

余談ですが、タンス預金をしていて見つかった方が過去にいらっしゃいますが、見つかった後、多額の返済を求められたというケースがありますのでお気をつけ下さい。

最低限貯金していい金額

最後に、生活保護費の6ヶ月以内の金額までということについて説明します。

これは、仮に13万円毎月生活保護費として支給されている場合、13×6=78万円の貯金は認められるということです。

単純に毎月支給されている額に6をかけるだけです。

つまり、自立して生活を送れるような健全な目的である場合は貯金をしても良いということになります。

ですから、はじめにお話した「子供の将来の学費にあてるため」や「自分のお墓のため」の理由は認められているということがお分かりいただけたかと思います。

明確な理由がある場合は、6ヶ月を超えた場合でも返還や生活保護の停止になることはありませんので、ご安心下さい。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、生活保護制度を受けている方の貯金とその条件、上限についてご説明しました。

生活保護者の貯金は認められているということがわかったのではないでしょうか。

生活保護者の貯金は、「ギャンブルにつぎこむため」や、「株を買うため」などのよっぽどの理由でない限りは認められます。

ですから、将来のためにお金をためることや、壊れた家電を買うための貯金は必ず必要な事だと思いますので、貯金をしていることを隠さず素直にケースワーカーの方に伝えるようにしましょう。

内緒にして、見つかった場合のほうが大変な事になりかねますので、申告をしっかりして貯金することをオススメします。

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