親族が生活保護申請をしたのか、家に扶養届出書が届いた。

自分たちも生活が厳しいけど、扶養は義務なの?

拒否をするには理由が必要なの?
 

今回は、ご自宅に扶養届出書が届いたときの質問への答え方、そもそも会頭や扶養が義務なのか、拒否理由は何がいいのかについても紹介します。

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扶養届出書への回答も扶養そのものも義務なの?

回答は義務ではありません。

扶養義務者の同意書がなければ役所は回答を得られないのです。

ただ「どうにか扶養してくれないか」というお尋ねが増えることもあるので、できれば回答することをおすすめします。
 

扶養についても義務ではないので、扶養したくない・したくてもできないのであればする必要はありません。

扶養義務の拒否理由は何でもいいの?

その人と関わりたくない・自分たちの生活を守るので精いっぱいだというのであれば、明確な理由になります。

ただ、例えば年収800万円もあって支出も年340万円しかなく、生活に余裕があって、上記に挙げたような明確な理由もなければ問題になりかねません。

それと、たとえ息子の通学などで出ていくお金が多いとしても、収入が多いと社会事務所から扶養や援助の依頼が来る場合があります。

扶養義務が生じることはあるの?

扶養しなければならないケースも存在します。

先ほど言った「その人と関わりたくない」という理由で扶養を断った場合、生活保護申請を受けた人が裁判を起こしたとします。

その裁判で「扶養義務がある」とされた場合、たとえかかわりたくない人でも扶養しなければいけません。
 

「なら、生活保護申請そのものをさせなければいい」と考える人もいるかもしれません。

しかし、生活保護申請を防ぐ権利は誰にもありません。
 

なので、場合によっては扶養義務を回避できないこともあることを覚悟する必要があります。

どの程度扶養しなければいけないの?

扶養・援助の範囲は「社会通念上で生活を壊さない程度」とされています。

なので、今の生活を維持しつつ、無理せずに援助するくらいで構いません。

自分たちの金銭的余裕を見て、それに合わせて援助金額を変えていっても構いません。
 

先ほども言いましたが、自分の生活で精一杯なら扶養や援助自体をしなくて済みます。

生活保護扶養届出書の質問にはなんて答えればいいの?

扶養届出書には

  • 精神的な支援について
  • 金銭的な援助について
  • 私の世帯について

の3つの記載事項があります。

精神的な支援について

精神的な支援の可否について・否ならその理由、支援可能ならその開始時期・その内容や頻度です。

支援の内容については「電話やメールでの会話」程度でも構いません。

金銭的な援助について

精神的な支援の可否について・否ならその理由、支援可能ならその開始時期までは精神的な支援の記入欄と同じです。

一番下の記入欄は「金銭により○○円を送付します」「物品により○○円を送付します」「○○が引き取ります」「その他」となっています。

私の世帯について

ここはあなたの世帯の人員を記入するところです。

月収を書くところもあります。

他にもこの記入欄も

扶養届出書には

  • 同居の意思
  • 入院時の保証人(ならない場合、その理由)
  • 万一の場合葬祭の執行(できない場合、その理由)
  • 緊急時の連絡(しない場合、その理由)

の記入欄もあります。
 

同居の意思は、引き取って面倒を見るとかでなければ「なし」と答えるべきです。

入院時の保証人といっても、その人に医療費の負担が来る場合はなく、死んだ際に引き取る方の名前です。
 

万一の場合葬祭の執行には、喪主の名前・葬儀費用の負担をする方の名前を記入します。

緊急時の連絡は、本当に緊急時の連絡なので、いつでも連絡が取れる方の名前を書きます。

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まとめ

金銭的に余裕がないという理由であれば、扶養義務が生じることはありません。

ただ関わりたくないという理由では、裁判を起こされた時に扶養義務が生じることがあります。

支援する金額は、あなたが無理しない程度で大丈夫です。
 

その人にかかわりたくない、助けたいけど自分たちの生活も大変、いろいろ事情があるでしょう。

無理をしないで大丈夫なので、出来ないことははっきり断って大丈夫ですよ。
 

あなたの親族の誰かが生活保護申請をして、あなたのもとに扶養届出書が届いたときはぜひ参考にしてください。

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